自戒も兼ねた思考実験と、知り合いにシェアして反論してもらうためのメモです。
そもそも:このへんのライフハックを商業媒体で言及するのキツくね?
何をするにも商材に対する投資が伴うので、商業的な言及がどうしても入ってくるから何かしら偏るじゃないですか。
なので、フワっとしたライフハックの切り口が生活の中で見えても、なかなか突き詰める事が出来ないというもどかしさをクリアにして、自分の仮説を検証するためには「俺はこうしてるけど?」のような半分マウントに見えるやり取りをぶつけ合うのが結果として互いに良い影響を生むことが出来るはずなんです。
以下は壁打ち。
匂い:在宅ワークの作業スペースはどのような匂いにするべきか?
- ①薬局で買える芳香剤や消臭剤で不快な匂いが無ければOK(コスパ派)
- ②精油の機械式ディフューザー(自然派)
- ③合成香料のルームフレグランス(FrancFranc大好き派)
- ④嗅覚はノイズ。何もしないのが自然(マッチョ派)
- ⑤おなら臭くない?体臭ケアしてる?(そもそも論)
「ハイエンドな空間は必ず香りのデザインが存在するので、逆説的に香りは何かしらの作用を空間にもたらす」ので④は否定できる。
①②③で仕事の生産性にどれくらい寄与するか、という所で定性的な試験があまり無い(というか個人差)ものの、何らかの傾向はあるはず。
例えばJALやANAのラウンジは精油のアロマをディフューザーで炊いてるらしい(「JALオリジナルアロマ」とかで検索すると独自調合の精油が自宅でも楽しめる)とか、5つ星ホテルのアロマの秘密みたいな逸話は調べればいくらでも出てくるので、精油を空調に循環させるのが商業施設における香りの設計として鉄板であるという仮説は立てられる。
じゃあ自室でどうすりゃいいんだっていうと、10mlの精油を直接噴霧でガンガン使っても2ヶ月は平気で持つので、例えば生活の木とか@アロマのような手頃な価格で匂いを試せて、店員に相談できる所に行けばスターターキットでアロマを始められる。(噴霧器は中華製でも良いのですが、精油自体は下手に安いのを買うより国内のしっかりした流通のものを選んだほうが良いと思います)
自宅配合まで行ってないので浅い所ですが、色々試した所ではゼラニウムが個人的にはイチオシ。
観測範囲では②→①or③に至った人を見ていないので、ここは反証が欲しいところ。
身体:ストレッチと運動、こりについて
- ①整体・マッサージは生産性として返ってくるから高くても行け(ハイスペ派)
- ②セルフマッサージと柔軟、マッサージガンを駆使しろ(ピンポイント対処派)
体の不調が精神の不調に繋がる、という前提の中でも、体の違和感は仕事の生産性に如実に響くので、ワークマン必須のセルフケアという結論先出し。
①を選べる人はそれで良いが、②の場合「何をどれくらいやるか?」という所は議論の余地がある。
例えば簡易的なマッサージガン(1万円未満で手に入る)から、Panasonicのコリコランのような高周波マッサージ機になると気軽に買うには少しコストが要る。
マッサージガンは人権。
環境:椅子と机とモニターの位置
仮説→「最も費用対効果が高い」は誤り
「ただ闇雲にモニターを生やしたり、大きな机やアーロンチェアを置けばいいってもんじゃない」という意見。これはあくまで最大公約数的な「快適な環境」の共通項でしかなく、ミニマルな環境の方がかえって「集中」には寄与する事がある。
その判断をどのようにすれば良いかという指標は、「自分の手や思考がブロックされる状況に陥るかどうか」に依る。
単純な作業であればあるほど、余計なガジェットが生きる場面はあるが、複雑な作業を行う時に物理的な煩雑さがかえって思考を邪魔する可能性も起こり得る。
机はぐらつきの少なさを重点において、椅子はなんだかんだでストレッチや姿勢の方が重要なのである程度体にあったものを選んでいれば極端に変わることはないと思います。
統合開発環境:IntelliJのIDEを買え
「VSCodeでいいじゃん」「Eclipseでいいじゃん」みたいな事言う人にIntelliJのライセンス与えた所、平均して生産性が1.5倍になりました(独自調べ)
キーボードとマウス:最近のMacBook凄くね?
バタフライキーボードの頃のMacだったら尊師スタイルとかも良かったのですが、近年のMacBookのトラックパッドの出来が良すぎるので、マウスまでの移動距離を考えると「入力デバイスに投資する位なら次のMacBookを買えるように貯金するべきでは…」という考えが朧気ながら浮かんできます。
PC:MacBook Proの進歩が凄まじい
前項に引き続きMacBook信奉の文脈なのだけれど、WindowsとMac両刀なもののコーディングとデザインに限ってはMacBookの方が生産性が如実に違う。
メモリ36GB+2TBストレージのM3 Proは人権だと思います(3DCGやUnityやるならWindowsの方が良い場合もある)。
最近のPCはメモリがあればあるだけ使うので、メモリはあるだけ単純に操作の速度が上がります。M4 Pro世代はお値段据え置きでメモリ容量が増えたので羨ましい。
逆にWindowsで言うとCopilot+とか、AI統合が進んだものの、DirectMLを利用したユーティリティでいい感じのが出てくるまでは様子見というスタンス(Alder Lake勢)。
音:インスタントに快楽を手に入れるために必須
音源とアウトプットの両面で必要です。無音や環境音を仕事のBGMに出来るのはよほど環境に恵まれているのでは。
- 音源:何かしらのサブスクに契約してBGMを垂れ流す
- アウトプット:音場が近かったり、狭かったりすると生産性が落ちる
「音場が近い/狭い」とは何なのか?というと、近くで鳴っているような感覚や、窮屈に感じるかという指標で判断する官能的な評価としてこの場では定義します。
それぞれ近かったり、狭かったりする場合、リモート会議等の意識を向ける場面においてはプラスに働くのですが、作業用BGMとしてはかえって邪魔になるので、MacBookの内蔵スピーカーや、イヤホン/ヘッドホンを仕事中に常用するべきではないと思います。
その場合、インスタントに効用を得るなら適当なAndroidタブレット/スマホとBluetoothスピーカーを用意するという方法が挙げられます。
この点を徹底する場合、「自分が訪れた中で最も快適な音がどう耳に入ってくるか」をフィールドワークして、自分の部屋で再現する事がアプローチになります。これは部屋の環境や、個人の感性に依ります。
趣味:犠牲にしない方が良い
結局楽しみにする事が無ければ人間は腐ってゆく生き物なので、こういった事を犠牲にしてまで仕事に打ち込む必要は無いです。
時間が掛からず適切にストレスを発散できる趣味のある人は幸せだと思います。
VR:これ要る?
Vision Pro、お前と戦いたかった
色々あると思うのですが現実世界では得られない知覚がここにはあるので、たまに触ると自分の五感がアップデートされる気がするので何かしら良い影響はあるはずなんですけど…実際は装着する行為自体がまだストレスになっているのでもう③〜④世代くらい進んできたら何らかの利用法が生まれる気がします。
目薬:アイケアとして毎日使える最強の目薬は何なのか?
ビタミンB12が配合されている、いわゆる「赤い目薬」は目を酷使する現代人の必須のアイテムになります。
ピント調節が狂って片目で仕事してる奴が居たら流石に寝ろよって思いますが。
在宅ワーク生産性改善Tier表(暫定版)
Tier1 | アロマ/作業用スピーカー/マッサージガン |
Tier2 | MacBook/IntelliJ/整体/目薬 |
Tier3 | 効率の良い趣味/広くて安定した机 |
Tier4 | 高級イヤホン/良い椅子 |
Tier5 | VRゴーグル |
雑なアイデア:この表をトリコのフルコースよろしく「俺の考えた最強の生産性改善アプローチ」として人それぞれ作成してみんながシェアしあって、日本人の総量として生産性を上げ、個人のウェルネスの底上げができるWebサービスとか作れそう。
ただし投稿者にインセンティブを与える設計でアフィリエイトを張れるようにすると、投稿内容がどう考えても薬機法に引っかかるのでビジネスにならない(=この手のサービスが存在しない理由)ので、結局はみんなが各々の尺度をもって広告等の商材を一つ一つ当たりながら改善を積み重ねていくしかないのかなあ…。
エンジニアとして働く90年生まれ。Web系技術を追っかけたり、PCガジェットや自転車いじりが趣味。オーディオオタク。