ギターを練習する環境を整える+最近のアップデート

ギター自体はいじるだけいじったので練習環境の構築に注力します。

母艦PCが遠い

  • スマホでギターの教則動画を見つけて、すぐそれを聞きながら練習したいんだけど母艦PCにいちいち環境を切り替えるのがだるい
  • オーディオインターフェースのLINE入力とマルチエフェクターのゲインが合わなくて音量を稼げない(辛い)
  • アンプシミュレーターを足元に置いてるとしゃがんで操作するのがダルい
    • 一応PCのアプリから操作できるモードもあるんだけど、しっくりこなかった。
  • ギター環境全体として使わない時は電源を落としておきたい
構成図

ということで、ミキサー買ってそこにスマホの音とギターの音取り込んでミックスした音を気軽に出せるなら幸せになれるんじゃね?と思ったのでやってみた。

アンプシミュレーター

FLAMMA FX200なんですがどうにもアンプシミュレーターのモデル、特にハイゲイン系の音が好きになれない。この手の安いアンプシミュレーターのモデルってギターのボリュームに全然付いてこない(ノイズゲート必須なくらいノイズを拾ったり、ギターのゲインを下げるとハイパスフィルターが掛かってるかのような不自然な減衰を起こす)んです。
色々デュアルレクチの音を聞いて育ってきたので最近出たTC Electronic Ampworx DUAL WRECKなるアンプシミュレーター(プリアンプ/キャビシミュ)をセンドリターンに繋いで、FLAMMA FX200を母艦として扱って卓に送るようにします。
池袋の某ストンプペダルだけ扱ってるお店で試奏させてもらって、ヘッドホンアウトの音がめちゃんこ良かったので即決。

ミキサー

音質だけ見れば青天井なんですが、まあ極端に拘る必要も無いのでYAMAHAのMG06か…と思ってたのですが、たまたま小金井のフーチーズの近くに寄ったのでついでと思ってARTの4chミキサー(USB MIX4)を購入。フーチーズが取り扱ってるんだから間違いない(盲信)。
スペックだけ見ると2ch少ないのですが、4inの他に別途MP3入力(ゲイン調整は出来ない)が付いてるので実質6chです。
ただ1ch/2chの入力がどうやらプリアンプ自体が違うみたいなので1/2chをアンバランスのステレオ入力として繋ぐのは無理っぽい。アンプシミュレーターの段階でステレオで出したいならARTの場合、3/4chを潰すことになる(私のギターの音はモノラルだったので無問題)。

ARTのミキサーはUSBと名がつくだけあってオーディオインターフェースの機能も備えてるものの、16bitで色々困りそうなのでアテにしてはいけない。

(広義の)ラック

コーナンのパンチングワゴンが実測で内寸36x30cm位で、マルチエフェクターの収まりも丁度よかった。天板がちょっと頼りないので気になったらアクリル板でも買って敷いたら良いと思う。取り回しも考えるとそこそこ軽くてキャスター付きのやつが便利で良いですね。
適当な電源タップも買って、ラックの機材全体に電源を供給できるようにします
※マルチエフェクターはDC12V、プリアンプはDC9V、ミキサーとBluetoothレシーバーはDC5V(MicroUSB)なので3口必要。

Bluetoothレシーバー

ミキサーにはBluetoothレシーバーが無いので、適当に買います。PCからの音だけ拾いたいなら適当な3.5mmのラインケーブルを買っておけば良い。

シールド・ラインケーブル

グラウンドループとか取り回しも含めてシールドの長さは最小限にしたいのと、やっすい中華のシールド使ってたので折角なのでケーブルは全部作ります。

  • ギター -> FX200 INPUTで2m位のシールド(S/L) 2本(母艦用にも1本)
  • SEND/RETURNで40cmのシールド(S/S) 2本
  • FX200 OUTPUTからミキサーまでの50cmのシールド(S/L) 念の為2本
  • ついでにスタジオ用の3mシールド(S/S、S/L) 1本ずつ

合計で12m、ジャックはSが12、Lが4個必要になる。
どうせなのでオヤイデのG-SPOTとEcstacy Cable(※ギターに刺さるケーブルだけ)、ジャックはSwitchCraftが見ないうちに高騰していたのでAMPHENOL、ハンダはオヤイデのSS-47で攻めます。ハイファイバンザイ。
AMPHENOLは金メッキプラグも選べるので、頻繁に抜き差ししない宅内配線のショートケーブルは金メッキにする。

そこそこ良いお値段するのですが、スタジオ用のシールドも新調して良いエフェクターを買ったと思うことにします。Ecstacy Cableのオリジナルのビルドだとちょっとヴィンテージ系のハンダ使ってたりするんですが、ここはSS-47で行こうかなと。

母艦DAW用とか、スタジオ用で8m(3本)余計に作ってしまった。
オヤイデのG-SPOTとかEcstacy Cableは芯線にケプラーが通っていて、芯線をプラグの端子の穴に通す時に「芯線をほどいてケプラーのみを切断する」ような行為が必要で、ケプラーが地味に切断しづらく、高精度なニッパーが必要だな、と思いました(今度オヤイデの実店舗で相談してみようと思います)。

総額

アンプシミュレーター(DUAL WRECK)\27,500
ミキサー(ART USB MIX4)\14,080
ラック(コーナン)\4,980
シールド(自作)\18,450
合計 \65,010

ちなみにシールドはケーブルがEcstacy Cableなら@1,000円, G-SPOTなら@600円、プラグはアンフェノールが3~400円なので必要最低限(例えばアンプシミュレーターからの音をモノラルにするとか)にすればもっと安くなるはず。
※そもそも極端に安い中華シールドを避けてカナレでも買っときゃええやんという話もある

完成

最強のリグ

思ったよりスマートなものが出来てしまった図。

実際どうよ

スタンドアロンで実質5秒で音を鳴らせる環境が出来たので最高。
「マルチエフェクター単体でもMP3 IN付いてるやつあるじゃん」って言う考えもあるんですが、配線の取り回しが面倒くさいとそれだけで弾くモチベーションが下がってしまう人間なので、これはこれで組んで正解だと思います。卓の所にタブレットをスマホスタンド経由で置いておくことで、楽譜を見たり音源を鳴らしたりといった操作が同じ目線で行えるのも良い。

実際の音については、FX200もデュアルレクチのシミュレーターが付いているのですが、FX200は異常にねっとりした音作りをしているのに対してDUAL WRECKはカラっとした味付け。DUAL WRECKの音をFX200純正のキャビシミュで鳴らしたり、内蔵のIRローダー経由で鳴らしたりを配線を大きく変えずに試せるのでそういった音作りの楽しさ、みたいなのもあります。
FX200のSEND/RETURN経由の音とDUAL WRECKそのままの音を比較して聞いてみたのですが、聴覚レベルでは劣化したように聞こえないので、意外とFX200のA/D, D/Aは優秀なのかもしれない。
「マルチエフェクター」の印象が16bit時代の古いマルチエフェクターの音だったので、こうして見ると悪くないのかも…と思いつつ、FX200の歪み系エフェクト(とアンプモデル)のしょうもなさが逆に浮き彫りになってしまった。比較して気付く事もある。

ギターの調整

チタンナットはクソ

なんだかんだでそれから更にリフレットしたり、チタンナットを普通の牛骨ナットにしたり、作ったギターもバランスを整える試みをしています

チタンナットはクソ(ではないが素人が扱うのは不可能)

まずナットを舐めていて、弦のゲージに対して適切に溝を掘るのがかなり難しい事がわかった。

  • チタン(というか金属ナット)を削るのは可能だが、ファイラーが摩耗するので施工コストが高い
  • ほとんど摩耗せず、弦のテンションで変形すらしないので、完璧にフィットさせるように組まないとイントネーションがおかしなことになる

「ナットは素人がやるな」というのはまさにその通りで、弦のゲージと溝が細すぎず、太すぎずの具合で削るのを金属ナットでやるのは非常に難しい。趣味人がやるなら牛骨ナットをとりあえず扱えるようにしろって感じなのかもしれない。

海外製ネックのトラスロッド問題

海外から手に入る削って出しの素体用ネックはトラスロッドが殆ど効いていない。
ましてや最高品質のシーズニングを行っていないネックなので、寒暖差・湿度変化の大きい環境では、まあ派手にネックが狂う。
ウクライナから買ったネックに関しては逆反りしつつネックが横方向に反って、1F~21Fまで定規を当てると12Fで0.5mmくらいの隙間が出るレベル。
デュアルアクションのトラスロッドを逆反り方向に効かせると弦を張った時に変な反り方をするのでフレットのレベル調整がかなり難しく、結局逆反りのネックについてはフレットを抜いて若干逆反りになるまでロッドを締めて、指板調整を行ってフレットを打ち直す形で対応した。
フレッティング済みのネックについては高確率でこの現象が起こるので、若い新品のネックを買う時はフレット無しの状態で輸入して一定期間寝かせて、それから加工を行うべきと思いました。Warmothとかちゃんとしたブランドは粗加工した部材を一定期間寝かせて狂いが無いようにしてると思うのですが、海外の小規模な工房とか安く手に入る所だと、やはりこうなってしまうようで…。

PUとのマッチング

雰囲気でPUを調達していたのですが、はやりアンプを通して出すと「思ってたんと違う!」って雰囲気になり、割とアレコレするべきか悩んでます。
Alumitoneはローノイズな反面、弦のバランスがなんか違う印象を受けたり、異端な構造をしているが故の違和感というか…部屋にSuhr Aldrichのリアだけ転がってるのでAir Nortonかアルドリッチのフロントが安くで手に入ったら替えてみようかな…と検討中。折角のDUAL WRECKなので。