パーツ構成
パーツ区分 | メーカー | 型番等 | 価格(だいたい) | 参考リンク |
ケース | ZZAW | B2 | 15,000円 | Aliexpress |
電源 | Fractal Design | ION SFX 500G | 8,000円 | kakaku.com |
マザーボード | ASRock | Z690M-ITXax | 30,000円 | Amazon |
CPU | Intel | 12600KF | 35,000円 | Amazon |
CPUクーラー | Thermalright | AXP90-X53 | 5,000円 | JD.com |
GPU | MSI | Radeon RX 6600 MECH 2X 8G | 50,000円 | Amazon |
メモリ | G.Skill | Sniper X 16GB*2 | 20,000円 | Amazon |
SSD | Crucial | P5 Plus 1TB | 16,000円 | Amazon |
ケースファン | サイズ | KAZE FLEX PWM 120mm*2 | 1,800円 | Amazon |
ライザーケーブル | ADT-LINK | PCI-E4.0 180mm | 3,800円 | Aliexpress |
経緯
以前Cooler Master MasterBox NR200を使って小型な事務用PCを組んだのですが色々あって従業員のリモートPCに変わり、仕事は全てモリモリのラップトップでやっていました。が、ストレスと過労で腰椎椎間板ヘルニアになり、2kgのラップトップを背負って移動するのも危険だと判断して職場に強めのPCを組む必要が出てきました(現在は小康状態なものの、可能ならば腰に負荷を掛けたくないのと再発悪化のおそれもあるため)。
職場は狭いのでクソデカPCじゃなくて可能な限りコンパクトにしたかったのと、某YouTuberが組んだこの動画を見て惚れたためNR200ではなく海外製のアルミケースを選択。NR200が容積18.5Lに対してこのZZAW(Braveman?) B2は11L。グラボが付いて小型なケースというと7.2LのA4-SFXが有名ですが3万円オーバーのケースであることやGPUの高さ制限、底面ファン式、CPUファンの高さ制限や配線の取り回し難易度等、空冷で12600KFを冷やすのは難しかろうと思ってやめました。
結論
不良品や相性問題にも当たらず一発で起動。懸念点だった排熱に関しても用途であるUnityアプリのビルド(80秒くらい)くらいじゃサーマルスロットリングに達しないしGen4 SSDは高速だし、グラボやCPUの組み合わせも含めて過不足無い。 上部に設置したサイズの12cmファンがいい仕事しているのか、側面のグラボとCPUのファンがちゃんと吸気して上面排気しているのでエアフロー的には結構優秀。ただしこのケース、結構クセが強い。
ITXマザー専用ケースに関して
「2.5インチSSDも工学ディスクドライブも要らないからもっと小さくてスタイリッシュなケースくれよ」というニーズでここ数年でドッと製品が増えた感じのカテゴリ。Fractal DesignやCOOLER MASTER等の造りに定評のあるメーカーも作ってるのでそのあたりを買っておけばまず間違いない。というスタート地点から「どれだけ面白い構成が組めるか?」というテーマを設けて遊んでるジサカーまで幅広い。
ITXマザー専用ケースを利用する時のメリット・デメリットとしては、
- メリット:小型軽量化による携帯性や設置スペースの改善、オシャレな外観によるインテリア化
- デメリット:冷却に制約が出るためハイエンドCPU/グラボで組みづらい、SFX電源やITXマザーがそれぞれATX電源、MicroATXマザーと比較して高価かつ選択肢が少ない。拡張性が無い
その上でZZAW B2はどんな立ち位置のケースなのかというと、「ハイエンドグラボが乗る余地を残しつつも、ライザーケーブル構成や簡易水冷不可等の制約を設けることにより11Lまで小型化したアルミ製の小型軽量ケース」という形になる。YouTubeで調べると簡易水冷を取り付けられる姉妹機であるB2 Plusで組んだ動画が多い。
パーツ選定のポイント
「12600KFを載せる」「ZZAW B2を使う」事が起点になっているので、それに合わせて周囲を固めていった感じ。- グラボは低発熱でワッパに優れる→RX6600
- 電源はRX6600+12600KF両方ブン回して300W行くか行かないかなので電源は500Wで安いやつ→Fractal Design ION SFX
- せっかくのK付きモデルなのでZ690でOCメモリ→G.SkillのDDR4&ASRock
- CPUクーラーの高さは60mmまで、なおかつLGA1700対応→ThermalLight AXP-90 53mm+リテンションキット
ちょっと後悔したところ
いちゃもんレベルなのですが、パーツ構成によっては問題になるんじゃないかと思う所をいくつか。- B2はアルミ削り出しで高品質な印象を受けるものの、加工精度はあまりよろしくない
- ライザーケーブルのマウントのネジ穴の位置が合わない(ライザーケーブル側のネジ穴を開け直す必要がある)
- バックパネルとマザーボードのネジ穴がかなりシビア(バックパネルを無理やり外側に変形させないと収まらない)
- バックパネル一体型のマザーボードは取付不可の可能性がある
- CPUクーラーはある程度余裕を持って冷やせるものの92mm*15mmファンがフルロード時にはそこそこ騒音になってしまう(気になるほどの騒音ではない)ので、ハードコアな考え方をするなら最初からケースファン含めてNoctuaで揃えるとかした方が良いかも。
- 目的によっては簡易水冷出来るケースをそもそも選ぶべき、という考えがある
- ケースにオーディオ端子が無いため、背面パネルから延長ケーブルを伸ばしたり別途オーディオインターフェースやUSBヘッドセットを利用する工夫が必要になる
- ケーブルを逃がすマージンがケース側面や隅にしかないので、綺麗に納めるのが難しい
- 1cm径の穴が無数に開いているので毛布や衣服が多い部屋で使うのは怖い。
まとめ
デザインは賛否あるものの大量生産品には無いようなほぼフルアルミのケースで所有欲もそこそこ満たせて、12世代とワッパの良いGPUの組み合わせで無理なく組めたので個人的には大成功。後はちゃんと使ってあげることですね。。エンジニアとして働く90年生まれ。Web系技術を追っかけたり、PCガジェットや自転車いじりが趣味。オーディオオタク。